昨今話題をかっさらったPayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」がわずか10日で終了しました。このキャンペーンは、PayPayで支払いをすると、支払額の20%が還元されるというものでした。
100億円分の還元が10日で終了したということはつまり、500億円分の消費が10日間で起こったことを意味します。
日本の消費低迷が叫ばれて久しいわけですが今回のPayPayの一連の動きをみてて思ったのが、①なんだよみんなお金使うんじゃん、②実は買いたいものあるんじゃん、というのがマーケティングを(も)生業としている私の感想です。
お金があれば消費するし、お金がなければ消費しない(できない)
政治家や官僚(特に財務省)、経済界、経済学者、マーケッターのみなさん。いままで日本の消費が落ち込んだ理由を挙げてきたかと思いますが、PayPayのキャンペーン結果から察するに、結局日本人はお金がないから消費行動が弱いという一つの力強い結論に至りはしませんかね。
参考: 【図解・経済】民間平均給与の推移(時事ドットコムニュースより)
散々揶揄されてきた「若者の○○離れ」もつまり、「若い方にお金が回っていないのが原因説」ってのが相当の説得力を帯びてきますよね。もしかしたら社会的価値やライフスタイルの変移、「モノあふれ」などよりも強いファクターなんじゃないかしら・・・(相互関係はもちろんあれど)。
経済や人の消費行動・経済行動を一つの側面から単純なものとして語るのも如何なものかと自分でこの記事を書いてて思いますが、それでもやはり個人の給与所得・貯蓄と消費との関係性を改めて認識せざるをえません。
でも敢えていうなら、メディアインパクトが高い+SNSでの拡散力がある、「振り切ってる感がある」PayPayのキャンペーン内容はまさにアッパレではございました。一気に覇権をとるための大胆な企画とはいえ。さて、これを受けて他企業はどういう策でくるんでしょうね。どうせ二番煎じではそこまでのインパクトは生み出せないでしょうし。
つまり消費税増税ってどうなの
別に賛成でも反対でもない消費税の増税他諸々ですが、個人の税負担を重くすると結局経済の回りは鈍化するよねって話(この類のお話をする際は、もう今度からPayPayの例を引き合いにだそう)。
ちなみに私個人が増税に賛成でも反対でもない理由は、むしろその財源の使い道のほうが遥かに重要と考えているからです。各々の使い道には意見があります。ぜひとも個人の消費負担を軽減する方策や所得を増やす方策をとってもらいたいですね。そうすれば消費活動が活発になり、企業の利益があがり、結果的に税収があがるわけですから。あ、でも別にこれ、増税しなくてもできますよね(てへぺろ)。じゃあつまり消費税増税っていらない子なのでは?
いらない子なのでは?(大事なことなので2回言いました)
ちょっとしたことで日本経済を蘇らせることって可能なのでは?
今回学んだこと
まぁしかし大きい話ばかりしてても私個人ではどうしようもないので、せめて今回の一連の流れで学んだ自分個人がビジネスに活かせることをまとめておきます。
・メディアインパクト超大事(100億あげちゃうっていう言葉の強さ)
・「モノからコト」とかいう概念が必ずしも真実ではない、かも(みんなそこそこ物欲・消費欲があるらしいので)
・流行りものには良く分からないもの(ブランドなど信頼形成がなされていないもの)にもみんな飛びつく(ちなみにPayPayはインド発のサービスらしい)。まぁみんながやっている・CMやってる=信頼の証明なのかな。赤信号みんなで渡れば怖くない的な?ちなみに自分はPayPayに手を出さず静観してた派です。
いずれにせよ世の中には外的要因で突如消費意欲が上がるタイミングがあるわけで、モノや体験を提供する側としてはやはり常にそういった流れを見極め行動していくことが大事そうですね(PayPayに連動した企業、おつでした。決算前に特需がおきましたね)。